AJI N AJIプロジェクトは、字の上手い下手に関わらず、人それぞれが持つ文字の個性を大切にし、手書き文字の楽しさや面白さを改めて体感してもらうことで、手書きの良さを広く伝えていくことを目的としたプロジェクトです。


 

新年と言えば、書初め。
AJI N AJIプロジェクトの新年明けて初のミートアップは、「書初めで筆跡診断」体験イベントを開催。

今回は、メディアでも活躍されている、相藝会 筆跡診断士の斉藤ゆうほ先生と武井絵里先生をゲストにお迎えし、参加者一人ひとりの筆跡を診断いただきました。

 

〈第1部〉
今年の干支「戌年」を書いてみよう!


言うまでもなく書初めは“毛筆による書道”ですが、筆を持つのが小中学校以来という参加者がほとんどで、久々に筆を握る新鮮さを楽しもうとする一方で、書き直しのきかない書道独特の緊張感が漂う中、いよいよ書初め大会がスタート!

まずは、他の人との字の特徴を比較しやすいことから、全員同じ文字で、今年の干支「戌年」を皆で書くことに。

「戌の書き順ってどっちが先だっけ?」
「年の棒は伸ばすんだったかなあ!?」

PCやスマホなどのデジタルデバイスに慣れ過ぎて忘れてしまった書き順を確認し合ったり、筆書きの懐かしい書き味に感嘆したり、会はどんどん賑やかになってきます。

限られた時間ではありましたが、納得の一枚が書きあがったところで提出。個性豊かな「戌年」の文字が出揃いました。

 

同じ文字を書くことで知る「筆跡診断」


amidus:さて、みなさんの「戌年」が出揃ったところで、斉藤先生と武井先生による筆跡診断を始めたいと思います。では、早速ですが、田中さんから始めましょうか。

武井先生:田中さんは、とにかく頑張り屋さん!そして、ハネも強いですよね。ちょっとやそっとじゃへこたれない。あと、結構上昇志向あります!?
「戌」の上の入りが、横線を突き抜けてかなり上から書く線っていうのは、凡人ではなく上に行きたいっていうような心理があって。隠しもった何かしらの強い闘志!?が、あるかもです。

斉藤先生:逆に、この(仲上さんの)「戌」は突き出ていないので、協調性があって人に合わせるタイプなのですが・・・

仲上さん:合わせられてるかな・・・。他の人は全て突き出ていますよね。

斉藤さん:確かに、他出てるわね。あれ!?これは上に文鎮があって邪魔だったせい(笑)!?ま、こういうこともあるわね。

〈会場爆笑〉

武井先生:あと、田中さんの「田」という字、受け入れる要素もあるけど、自分に厳しい。

田中さん:何でそんなこと分かるんですか!?

武井先生:自分に厳しいっていうのは、最後の終筆がピタっとくっついてる。最後までやらないと気が済まないということを現わしているんです。逆に、そこが空いちゃう人っていうのは、「ま、いっか」という感じで自分に甘いということになります。

amidus:小林さんはいかがですか?

斉藤先生:お名前で見ると入れ込み型。

小林さん:入れ込み型!??

斉藤先生:そう、何か自分が好きになると夢中になるタイプ。名前でみると、右払いがこんなに長いんですよね。

武井先生:あと、左も長いから、ちょっと華やかなところに憧れがある!?

小林さん:それは、机が動いて伸びちゃったんです(笑)
右はいつも伸びているんですが、左は動いてしまったんです。

武井先生:「戌年」も名前の字も等間隔性もあるし、おりこうちゃんの方でしょう。あとは、夏の真ん中を通って下に溜まるので、左上を開けたほうが良いです。すごくいいのに残念。ここだけ開けて~!

amidus:ぜひ開けてください。では、三浦さん。

斉藤先生:三浦さん達筆ですね。書き方がとっても素直な人ですね。
太さとか細さとか、強弱を無理につけようとかしないで、開いた筆先をその通りに書こうというところが非常に素直ですね。

斉藤先生:能野さんはうまいよね。標準的。点と作りが明けてあるので、心の広さというか、受け止める力がある。チカラの入れ加減のバランスが良いですね。結構集中しましたよね?

能野さん:集中しました!姿勢に気を付けました(笑)

武井先生:渡辺さんは、唯一、「戌」の辺のところが空いていますよね。皆さんほとんどくっついていますが・・・非常に融通の利くタイプ。

斉藤先生:名前の払いも長いので、熱中派ですね。ハネも点も力強くて、非常に勢いがありますね。青山(大)さんは、すごくエネルギッシュ。伸びているのも、入れ込み型。彼女とかできると一途になっちゃいますね。こういう人に愛されると幸せになれる(笑)

武井先生:井田さんは、水平だから気持ちがフラット。全体的にフラットな感じがすごくする。淡々としている。右上がりの人も多いのですが、そういう人はちょっと斜に構えた感じ。そして、青野さんは、とても繊細。

amidus:繊細ってどこでわかるんですか?

斉藤先生:線質が力入れていないですよね。かなを習っていらっしゃるって聞いたんですが、かなを習っている方は繊細でないとできない。

青野さん:それで、右上がりにならないようにといわれているんで、最近は右上がりにならないんです。

斉藤先生:まさに繊細な戌ですね。

斉藤先生:太田さんは、全体的に右上がり。ちょっと優柔不断!?ハネとかが遠慮がちになっている。

斉藤先生:高宮さんはお習字の先生だから・・・言えないですよね(笑)

amidus:上手い下手ではないのでお願いします!(笑)

斉藤先生:さすが、開けるところは開いていて、閉じるところは閉じている。あとは、連綿なんですよね。こういう方は情緒的に優れている。情に溢れている。

amidus:まさに先生タイプじゃないですか!?

斉藤先生:そうね。あとは、情に脆いので情に流されないように!坂井さんは、縦線を長くしたがる。これは何ででしょう?これは向上心が高いってこと。徳川家康タイプね!

坂井さん:やった!!先生、お金持ってきます(笑)

斉藤先生:青山さんは、とっても素直な方ですよね。字の入りのところは、本当は力をぐっと入れるべきなんだけど、スッと入っている。
これは、ひねくれているとかではなく、全くもって素直なんだと思う。人の言うことを本当に素直に受け止めちゃうんで…騙されないように!上野さんは、右上がりの度があるので、頑張り屋さんで、実践派。線質も勢いがあって強く、ハネも強いので、しっかり屋さんって感じかな。

amidus:ありがとうございます!

 

 

《続き》は後編で